【新唐人2013年08月17日付ニュース】ここ数年、中国の新聞に“ガン村”という言葉が頻繁に現れるようになりました。中国メディア記者は取材の中で、“ガン村”と呼ばれる多くの村では、飲用水の安全に問題があることに気づきました。専門家は、工業排水による汚染や農薬の使用によって、中国各地に数千もの“ガン村”が出来ていると指摘します。
中国各地の環境汚染は悪化の一途をたどり、各地の“ガン村”が次々ネットやメディアで取り上げられています。中国メディアによると、農村における水汚染は目を疑うほどであり、“ガン村”と呼ばれる村のほとんどが、飲用水の安全が脅威にさらされています。
早くから環境保護活動に尽力している北京の人権活動家・胡佳さんは、かつて河南省の淮河(わいが)の水汚染によってガン村となった村を研究調査したことがあるそうです。
人権活動家 胡佳さん
「あの村の人達は皆 食道ガンや奇病に罹っていました。一部家庭は一家全員死亡ました。ガンの脅威に耐えられず、引っ越した家庭もあり、庭のチガヤが人の背よりも高く伸びた家もありました。ここのガンは周辺にある『蓮花味精』工場が原因と言われています」
蓮花味精は中国のブランド化学調味料メーカーで国有企業に属します。誰の監督管理も受けないため、工場の汚水は直接淮河に捨てられ、周辺で多くの“ガン村”が確認されています。胡佳さんは、このような“ガン村”は中国に数千か所あると話しています。
北京の環境保護学者 張峻峰さん
「私の調査した状況から見ると、多くの農村では農薬を使用し、付近に工場があるところは皆 ガンの発症率が高くなっています。毎年3〜4人以上がガンにかかる村は通常“ガン村”と呼ばれます。この基準だと、中国のガン村は千単位ではすまないはずです」
胡佳さんは、“ガン村”の背後にある汚染が工業排水であれ、そのほかの状況であれ、いずれも地方政府と関係があると指摘します。地方政府は経済利益のために、汚染企業の導入を無制限に許可し、そのうえ監督管理も行き届いていないことと密接な関係があると述べています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/08/12/atext948054.html (中国語)
(翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/佐藤 映像編集/工)